臨床研究「(頭蓋内胚細胞腫における(1)bifocal tumorの意義、(2)髄液細胞診陽性症例の治療についての後方視的研究)」について
筑波大学附属病院脳神経外科では、標題の臨床研究を実施しております。
本研究の概要は以下のとおりです。
① 研究の目的
頭蓋内胚細胞腫は東アジアに頻度が高く、欧米においてはかなり稀な疾患です。本年頭蓋内胚細胞腫の診断と治療に関する国際グループによる診断・治療・予後に関する34項目のコンセンサスが発表されましたが、以下の2つの問題についてはコンセンサスが得られておらず、解明すべき重要な問題と考えられます。
(1) 尿崩症を伴う二病巣性病変が腫瘍マーカー陰性の場合、ジャーミノーマと診断してよい、という仮説はどの程度正しいか。
(2) 髄液細胞診陽性のジャーミノーマにおいて、全脳脊髄照射が必要かどうか。
本研究はこの2つの問題を解明するために、過去の症例を多数例集積して臨床経過と病理診断を後方視的に検討します。
② 研究対象者
1990年1月1日から2015年12月31日までに当院で治療を受けた頭蓋内胚細胞腫の患者さん
③ 研究期間:倫理審査委員会承認後〜2024年1月31日まで
④ 研究の方法
方法としては、当施設と各共同研究機関において診療録、画像を後方視的に検討して情報を収集し、解析を行う予定です。
⑤ 試料・情報の項目
利用する情報は、初発時の臨床所見、初発時の治療内容、合併水頭症の治療内容、治療経過です。
⑥ 試料・情報の第三者への提供について
利用する情報は、匿名化したうえで研究代表者に電子的配信で提供されます。
⑦ 試料・情報の管理について責任を有する者
東北大学大学院医学系研究科 神経外科学分野 金森 政之
⑧ 研究機関名および研究責任者名
東北大学大学院医学系研究科 神経外科学分野 金森 政之
⑨ 本研究への参加を希望されない場合
患者さんやご家族(ご遺族)が本研究への参加を希望されず、試料・情報の利用又は提供の停止を希望される場合は、下記の問い合わせ先へご連絡ください。すでに研究結果が公表されている場合など、ご希望に添えない場合もございます。
⑩ 問い合わせ連絡先
筑波大学附属病院:〒305-8576 茨城県つくば市天久保 2-1-1
所属・担当者名:脳神経外科・松田真秀
電話・FAX:029-853-3220・029-853-3214
平日9~17時