神経膠腫

神経膠腫は悪性度の分類(WHO分類)でグレード1-4に分類されており,一般的にはグレード1は良性、2は低悪性、3-4は悪性とされていますが、実際にはグレード2のものでも長期間経過後に3-4に悪性転化する例もあり、根治が難しいケースもあります。よって、最初の手術で可及的に全摘出を行うことが大切で、術後にはグレード3-4のものでは放射線化学療法を、2のものでも注意深い経過観察もしくは追加の治療が必要となります。

当院では、手術に際しては、運動野や言語野近傍においては、障害をおこさずに可及的に摘出を進めるために、術中機能的ナビゲーション(※)、術中電気生理学的脳神経機能モニター(※)に加え、必要に応じて覚醒下手術を行っています。また、術中蛍光診断(※)を行い、腫瘍を残さないように細心の注意を払っています。  また、当院では放射線も通常の分割照射に加え、陽子線(※)、中性子捕捉療法(※)など最先端の放射線が行え、さらにワクチン療法(※)などの免疫療法や治験薬を用いた化学療法が行える全国唯一の施設です。特にグレード4の神経膠芽腫に対しては通常の放射線化学療法では治療が難しく、上記の特殊治療や臨床治験薬を用いた化学療法など最先端の集学的治療が必要です。

2013年からは5-ALA製剤、BCNU wafer、VEGF抗体の国内発売が開始されました。特に、BCNU waferの使用には十分な腫瘍摘出が前提となるため、術中MRIの活用が今後も期待できます。  グリオーマの遺伝子診断については、MGMT薬剤耐性遺伝子のメチル化の有無に関し、自前のシーケンスが可能となっておりますし、1p, 19q LOH解析は附属病院の研究医療費、IDH1変異は免疫染色で対応しております。現在は、特殊治療が行える適応症例については積極的に臨床試験に参加していただき、該当しない症例においても遺伝子診断に基づいた個別化治療のプロトコールにより、現在の治療薬において最良と思われる組み合わせの後治療を提案しております。


▲再発神経膠芽腫の患者さん
再発神経膠芽腫の摘出後に、BCNU waferを留置

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